ハリー・ポッターと死の秘宝:パート1

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キャスト・プロフィール
ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)DANIEL RADCLIFFE(Harry Potter)

 J・K・ローリングのベストセラー本「ハリー・ポッター」シリーズに基づく大ヒット作すべてにおいて主人公ハリー・ポッターを演じている。2001年の『ハリー・ポッターと賢者の石』にはじまり、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)で同役を好演。大きな期待が寄せられるシリーズ最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)でハリー・ポッター役に幕を引く。
 08年、ピーター・シェイファーの戯曲「エクウス」でアラン・ストラング役を演じブロードウェイデビューを飾る。この演技で、ブロードウェイ・ワールド主催の演劇ファン年間大賞最優秀主演男優賞、ブロードウェイ・ドットコム観客賞の最優秀男優賞および新人演技賞を受賞した。さらにこの演技でドラマリーグ賞およびドラマデスク賞にもノミネートされた。それに先立つ07年、ロンドンのウエストエンドデビューとなった「エクウス」リバイバル公演で初めてアラン・ストラング役を演じて絶賛された。ロンドンおよびブロードウェイ公演ともにテア・シャーロックが演出し、トニー賞受賞俳優リチャード・グリフィスが共演した。
 11年春、ブロードウェイに戻り、初のブロードウェイミュージカルとなるリバイバル作品「努力しないで出世する方法」に出演する予定である。トニー賞受賞者ロブ・アシュフォードが演出・振付を担当。
 映画の待機作は、現在イギリスにおいて撮影中のインディペンデント・サスペンスホラー『The Woman in Black』(ジェイムズ・ワトキンス監督)である。ほかには、オーストラリアのインディペンデント映画『ディセンバー・ボーイズ』(07)、真実に基づくTV映画「ダニエル・ラドクリフのマイ・ボーイ・ジャック」(07/キム・キャトラル、キャリー・マリガン、デイビッド・ヘイグ共演)などがある。後者では、作家ルドヤード・キプリングの17歳の息子で、第一次大戦で戦死し、家族に衝撃的な影響を及ぼすジャック・キプリング役を演じた。
 また英BBC放送/米HBO放送の賞受賞シリーズ「エキストラ:スターに近づけ!」(05?07/リッキー・ジャーベイス共演)には、本人の役でゲスト出演した。TV初出演作は、若き日のコパーフィールドを演じた、チャールズ・ディケンズの古典小説に基づく英BBC放送/米PBS放送の「デビッド・コパーフィールド」(99)である。

ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)RUPERT GRINT(Ron Weasley)

 シリーズを通して、ハリーのクラスメートで忠実な親友ロン・ウィーズリー役を演じてきた。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)でロン役を卒業する。
 2010年公開のインディペンデント・アクションコメディ『Wild Target』(ジョナサン・リン監督、ビル・ナイ、エミリー・ブラント共演)に出演。93年のフランス映画『めぐり逢ったが運のつき』に基づくこの作品で、じつは殺し屋だった私立探偵の助手になる若者を演じている。
 プロとしての演技デビュー作は、ロン・ウィ?ズリー役を演じた01年の『ハリー・ポッターと賢者の石』である。この演技で英国映画批評家協会賞最優秀新人賞およびヤングアーティスト賞“最も有望な新人賞”にノミネートされた。それ以降、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)すべてに出演。
 06年、「ハリー・ポッター」シリーズ全作での演技を認められ、ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソンとともに英国有数の映画雑誌「エンパイア」誌の権威ある特別功労賞を受賞した。
 ほかの出演作品に、『サンダーパンツ』(02/ピーター・ヒューイット監督、サイモン・キャロウ、スティーブン・フライ、ポール・ジアマッティ共演)、『Driving Lessons』(06/ジェレミー・ブロック監督、ジュリー・ウォルターズ、ローラ・リニー共演)、英国およびヨーロッパの映画祭で高評価を得たインディペンデント映画『Cherrybomb』(09)などがある。

 

エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)EMMA WATSON(Hermione Granger)

 「ハリー・ポッター」シリーズ全作において、ハリー・ポッターとロン・ウィ?ズリーの忠実な友ハーマイオニー役を演じている。シリーズ最終章となる『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)でも同役を演ずる。
 ほかの出演作品に、ポーリン・フォッシル役を演じた英BBC放送のTVドラマ「バレエ・シューズ」(07/ビクトリア・ウッド、リチャード・グリフィス、エミリア・フォックス共演)、プリンセス・ピーの声を担当した2008年のアニメアドベンチャー『The Tale of Despereaux』などがある。
 「ハリー・ポッター」シリーズの第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』で演技デビューし、ヤングアーティスト賞最優秀主演女優賞を受賞。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)および『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)の演技では、米放送映画批評家協会賞のクリティックス・チョイス賞にノミネートされた。
 さらに『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)および『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)では2作連続でAOL賞最優秀助演女優賞を受賞。後者では「トータル・フィルム」誌の読者が選ぶ最優秀新人賞にも選ばれている。06年には「ハリー・ポッター」シリーズ全作での演技を認められ、ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリントとともに英国有数の映画雑誌「エンパイア」誌の権威ある特別功労賞を受賞した。演技のほかにはファッションに情熱を傾けている。フェアトレードおよびオーガニック衣料をプロデュースするピープル・ツリーと協力して新しい10代のファッション創出に尽力し、さらにバーバリーの09年秋冬/10年春夏キャンペーンのフロントマンを務めた。現在は米ブラウン大学で一般教養課程を学んでいる。

ヘレナ・ボナム=カーター(ベラトリックス・レストレンジ)HELENA BONHAM CARTER(Bellatrix Lestrange)

 ヴォルデモート卿を信奉する死喰い人のひとりベラトリックス役を演じる。2007年にヒットした『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で初めて登場し、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)で再演。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)でも同役を演じる。
 母国イギリスとアメリカの両国で映画・TV・舞台に幅広く活躍する女優である。2010年初頭、ティム・バートン監督の幻想的なアドベンチャーヒット作『アリス・イン・ワンダーランド』で赤の女王役を演じた。また、多数の国際映画祭において上映され、10年秋に劇場公開が予定される歴史ドラマ『The King's Speech』にも出演。
 ティム・バートン監督がスティーブン・ソンドハイムのミュージカルを映画化した『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07/ジョニー・デップ共演)で演じたミセス・ラベット役の演技でゴールデングローブ賞にノミネートされ、イブニング・スタンダート英国映画賞最優秀女優賞を獲得。
 ヘンリー・ジェイムズの小説に基づく97年の恋愛史劇『鳩の翼』で米アカデミー賞?、ゴールデングローブ賞、英アカデミー賞、全米映画俳優組合賞Rにノミネートされた。さらに、ロサンゼルス映画批評家協会/放送映画批評家協会/米映画批評会議/ロンドン映画批評家協会など数多くの批評家協会賞の最優秀女優賞を獲得した。
 86年、トレバー・ナン監督の歴史劇『レディ・ジェーン 愛と運命のふたり』(未)で主役を演じて映画デビューを飾る。この映画が完成した直後にジェイムズ・アイボリー監督からE・M・フォスター原作『眺めのいい部屋』(86)の主人公の役をオファーされる。その後も、『天使も許さぬ恋ゆえに』(91・未/チャールズ・スターリッジ監督)と『ハワーズ・エンド』(92/ジェイムズ・アイボリー監督)でフォスター原作の映画2本に出演して絶賛され、後者で初めて英アカデミー賞にノミネートされた。
 初期の作品に、『ハムレット』(90/フランコ・ゼフィレッリ監督、メル・ギブソン共演)、『フランケンシュタイン』(94/ケネス・ブラナー監督・共演)、『誘惑のアフロディーテ』(95/ウディ・アレン監督)、トレバー・ナン監督と再び組んだ『十二夜』(96)など。そののち、デイビッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(99/ブラッド・ピット、エドワード・ノートン共演)、ティム・バートン監督の3作<『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(01)、『ビッグ・フィッシュ』(03)、『チャーリーとチョコレート工場』(05)>、アクション巨編『ターミネーター4』(09/マックG監督)などに出演。また、『Carnivale』(00)、『ノボケイン・局部麻酔の罠』(01)、『The Heart of Me』『記憶のはばたき』(共に02)、『カンバセーションズ』(05)などのインディペンデント映画にも出演している。さらにアニメ映画では、主人公の声を演じたティム・バートン監督の『ティム・バートンのコープスブライド』(05)、米アカデミー賞R受賞作『ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!』(05)で声優を務めた。
 TVでは、ミニシリーズ「暗殺調書」(93)でマリーナ・オズワルド役を演じてゴールデングローブ賞にノミネートされ、ミニシリーズ「エクスカリバー 聖剣伝説」(98)およびTV映画「ライブ・フロム・バグダッド 湾岸戦争最前線」(02)の演技でエミー賞およびゴールデングローブ賞にノミネートされた。さらに英国のミニシリーズ「キング・オブ・ファイヤー」(03)でアン・ブーリン役、英BBC放送のTV映画「Magnificent 7」(05)で自閉症の息子4人を含む7人の子供を抱える母親役を演じた。近作は、有名な児童文学作家イーニッド・ブライトン役を演じた英BBC放送の伝記映画「Enid」(09)。舞台作品に、「白衣の女」「The Chalk Garden」「ベルナルダ・アルバの家」「Trelawny of the Wells」などがある。

 

ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド)ROBBIE COLTRANE(Rubeus Hagrid)

 巨大なものから小さなものまであらゆる生物の面倒を見るホグワーツの人気者ルビウス・ハグリッドを演ずる。『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)でハグリッド役を演じ、英アカデミー賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞にノミネートされた。以来『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)で同役を好演。最終章となる『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)でも同役を演じる。
 多数の出演作品には、『Defense of the Realm』(85)、『ビギナーズ』(86)、『モナリザ』(86/ニール・ジョーダン監督)、『ハリウッド夢、夢物語』(89・未/カール・ライナー監督)、『のるかそるか』(89)、『ヘンリー五世』(89/ケネス・ブラナー監督)、『法王さまご用心』(90)、自身が1991年度イブニングスタンダード英国映画賞ピーター・セラーズ・コメディ賞を受賞した『ナンズ・オン・ザ・ラン 走れ!尼さん』、ボンド映画『007/ゴールデンアイ』(95)および『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』(99)、『バディ』(97・未)、『メッセージ・イン・ア・ボトル』(99/ルイス・マンドーキ監督)、『フロム・ヘル』(01/ヒューズ兄弟監督、ジョニー・デップ共演)、スティーブン・ソマーズ監督の『ハックフィンの大冒険』(93)および『ヴァン・ヘルシング』(04)、『オーシャンズ12』(04/スティーブン・ソダーバーグ監督)、『ブラザーズ・ブルーム』(08・未)などがある。
 賞受賞作にして国際的に人気を得たTVシリーズ「心理探偵フィッツ」(93?96)で演じた役柄で最もよく知られている。この作品は関連する多くのTV映画を生み出し、06年秋に最後の番組が放映された。タフで冗談好きの警察心理学者エディー・“フィッツ”・フィッツジェラルド博士の演技で、94/95/96年の3年連続で英アカデミー賞最優秀TV俳優賞、93年度ブロードキャスティング・プレス・ギルド賞最優秀TV俳優賞、94年度モンテカルロTV祭シルバーニンフ賞、94年度王立TV協会賞最優秀男優賞、国際TV映像祭最優秀男優賞、ケーブルエース賞映画/ミニシリーズ部門最優秀男優賞など、多くの演技賞に輝いている。
 80年代初頭にコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」(75?)、「Kick Up the Eighties」(81?84)、「Alfresco」(83?84)、「Laugh??? I Nearly Paid My Licence Fee」(84)などに出演し、人気を博した。そののち「Comic Strip Presents…」(82?)の17エピソードや「Blackadder the Third」(87)、「Blackadder's Christmas Carol」(88)など数多くのTV番組に出演。TVシリーズ「Tutti Frutti」(87)のダニー・マックグローン役で英アカデミー賞にノミネートされた。ほかに、TV映画「The Ebb-Tide」(98)、「アリス・イン・ワンダーランド/不思議の国のアリス」(99)、製作総指揮も兼任した「The Planman」(03)、英ITV放送のミニシリーズ「Murderland」(09)などがある。演劇への貢献により、06年1月に大英帝国勲章を授与された。

 

レイフ・ファインズ(ヴォルデモート卿)RALPH FIENNES(Lord Voldemort)

 近代文学および映画において最も恐ろしく無慈悲な悪役のひとりと称される邪悪なヴォルデモート卿を再演する。05年の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で初めて登場し、07年の大ヒット作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』でも同役を好演。
 2度の米アカデミー賞?ノミネート経験をもつ。1度目は94年度にスティーブン・スピルバーグ監督の作品賞受賞作『シンドラーのリスト』でノミネートされた。背筋も凍るナチス将校アーモン・ゲイトの演技で、ゴールデングローブ賞、英アカデミー賞にもノミネートされ、全米映画批評家協会、ニューヨーク/シカゴ/ボストン/ロンドン映画批評家協会など多くの批評家協会賞の最優秀助演男優賞に輝いた。2度目はアンソニー・ミンゲラ監督の作品賞受賞作『イングリッシュ・ペイシェント』(96)で最優秀主演男優賞候補となった。この演技でゴールデングローブ賞、英アカデミー賞にもノミネートされ、全米映画俳優組合(SAG)賞?では主演男優賞とアンサンブルキャスト賞にダブルノミネートされた。
 さらに05年のドラマ『ナイロビの蜂』(フェルナンド・メイレレス監督)の演技では、英インディペンデント映画賞、イブニングスタンダート英国映画賞、ロンドン映画批評家協会賞を受賞し、英アカデミー賞にもノミネートされた。08年には、『ヒットマンズ・レクイエム』(未)および『ある公爵夫人の生涯』の2作品で英インディペンデント映画賞最優秀助演男優賞にダブルノミネートされ、後者ではゴールデングローブ賞にもノミネートされた。また、米HBO放送のTV映画「バーナード・アンド・ドリス」(06・未/スーザン・サランドン共演)の演技で、エミー賞、ゴールデングローブ賞、SAG賞?にノミネートされた。
 10年、シェイクスピア原作の政治劇「コリオレイナス」を現代版に脚色した『Coriolanus』(ジェラルド・バトラー、バネッサ・レッドグレーブ共演)で監督デビューを飾る。
 出演作品には、映画デビュー作『嵐が丘』(92)をはじめ、『クイズ・ショウ』(94/ロバート・レッドフォード監督)、『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』(95/キャスリン・ビグロー監督)、『オスカーとルシンダ』(97)、『アベンジャーズ』(98)、アニメ映画『プリンス・オブ・エジプト』(98)、『太陽の雫』(99/イシュトバン・サボー監督)、マーサ・ファインズ監督の『オネーギンの恋文』(99)および『Chromophobia』(05)、ニール・ジョーダン監督の『ことの終わり』(99)および『ギャンブル・プレイ』(02)、『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』(02/デイビッド・クローネンバーグ監督)、『メイド・イン・マンハッタン』『レッド・ドラゴン』(共に02)、英国アードマン社の米アカデミー賞?受賞アニメ『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(05)、『上海の伯爵夫人』(05/ジェイムズ・アイボリー監督)、『ハート・ロッカー』(08/キャスリン・ビグロー監督)、『愛を読むひと』(08/ケイト・ウィンスレット共演)、『タイタンの戦い』『Nanny McPhee Returns』(共に10)など多数ある。
 王立演劇学校を卒業し、ロンドンの舞台でキャリアをスタートさせた。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)に2シーズンにわたって出演。95年、ジョナサン・ケント演出によるシェイクスピア劇「ハムレット」でハムレット役を演じ、ブロードウェイ上演時にトニー賞を受賞。ほかの舞台作品に、ケント演出による「イワーノフ」、シェイクスピア作「リチャード二世」「コリオレイナス」、カール・ユング役を初演したクリストファー・ハンプトン作「The Talking Cure」、RSCにおけるイプセン作「ブラン」、マーク・アントニー役を演じた「ジュリアス・シーザー」などがある。
 06年、再びジョナサン・ケントとチームを組み、ブライアン・フリール作「フェイス・ヒーラー霊能治療者」に主演。ダブリンで幕開けしブロードウェイに移ったこの舞台での演技によってトニー賞にノミネートされた。08年、ヤスミナ・レザの戯曲「The God of Carnage」のウエストエンドデビュー公演に参加し、08年後半には、ケント演出による「オイディプス王」(ナショナル・シアター)に主演した。

 

ブレンダン・グリーソン(アラスター・“マッドアイ”・ムーディ)BRENDAN GLEESON(Alastor “Mad-Eye” Moody)

 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)で初めて登場し、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)で同役を再演。
 『ヒットマンズ・レクイエム』(08・未/マーティン・マクドナー監督)の演技でゴールデングローブ賞、英アカデミー賞、英インディペンデント映画賞にノミネートされた。また米HBO放送のTV映画「チャーチル 第二次大戦の嵐」(09)におけるウィンストン・チャーチル役の演技でエミー賞を受賞し、ゴールデングローブ賞にもノミネートされた。
 待機作は、2011年に公開予定の2作品『The Guard』(ドン・チードル共演)およびインディペンデント映画『The Cup』(サイモン・ウィンサー監督)。
 ジム・シェリダン監督の『ザ・フィールド』(90・未)で映画デビューし、続いて『遥かなる大地へ』(92/ロン・ハワード監督)や『白馬の伝説』(93/マイク・ニューウェル監督)といった映画で小さな役を演じる。初めて注目された作品は米アカデミー賞?作品賞を受賞した『ブレイブハート』(95/メル・ギブソン監督・主演)である。続いてニール・ジョーダン監督の『マイケル・コリンズ』(96)および『ブッチャー・ボーイ』(98・未)、インディペンデント映画『Angela Mooney』(96/ジョン・ブアマン製作総指揮)に出演。
 98年、ブアマンが監督する『ジェネラル 天国は血の匂い』(未)でアイルランドの実在の大泥棒マーティン・カヒル役を演じた。この演技で、ロンドン映画批評家協会賞最優秀男優賞など多くの演技賞に輝いた。それ以来、『テイラー・オブ・パナマ』(01)、『イン・マイ・カントリー』(04・未)、『The Tiger's Tail』(06)でジョン・ブアマン監督とチームを組んでいる。
 ほかに、『M:I-2』(00/ジョン・ウー監督)、『戦場のジャーナリスト』(00・未)、『Wild About Harry』(00)、『A.I.』(01/スティーブン・スピルバーグ監督)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(01/マーティン・スコセッシ監督)、『28日後…』(02/ダニー・ボイル監督)、『コールド・マウンテン』(03/アンソニー・ミンゲラ監督)、『トロイ』(04/ウォルフガング・ペーターゼン監督)、『ヴィレッジ』(04/M・ナイト・シャマラン監督)、『キングダム・オブ・ヘブン』(05/リドリー・スコット監督)、『プルートで朝食を』(05/ニール・ジョーダン監督)、『ベオウルフ/呪われし勇者』(07/ロバート・ゼメキス監督)、『Perrier's Bounty』(09)、『グリーン・ゾーン』(10/ポール・グリーングラス監督)などがある。
 アイルランド生まれ。教師の職に就いたが、演技キャリアを求めてその職を去り、アイルランドの劇団パッション・マシンに参加。舞台作品に、「King of the Castle」「The Plough and the Stars」「Prayers of Sherkin」「桜の園」「ジュノーと孔雀」「On Such As We」などがある。

 

ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)JASON ISAACS(Lucius Malfoy)

 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)に続き、横柄な死喰い人ルシウス・マルフォイ役を演じる。
 待機作に、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)を含め、テイラー・ロートナーと共演するサスペンススリラー『Abduction』(ジョン・シングルトン監督)などがある。近作は、製作総指揮も担当しロンドン映画批評家協会賞最優秀助演男優賞にノミネートされたナチスをテーマとしたドラマ『Good』(08)、サスペンスアクション『グリーン・ゾーン』(10/ポール・グリーングラス監督、マット・デイモン共演)、インディペンデント映画『Skeletons』(10)。最近、英BBC放送のミニシリーズ「ステート・ウイズイン ?テロリストの幻影?」(06)でゴールデングローブ賞最優秀男優賞に、英BBC放送のTV映画「The Curse of Steptoe」(08)で英アカデミー賞TV部門最優秀男優賞にノミネートされた。
 最初に注目を集めた作品は、米独立戦争を描いたドラマ『パトリオット』(00/ローランド・エメリッヒ監督)で残酷なウィリアム・タビントン大佐を演じ、ロンドン映画批評家協会賞最優秀助演男優賞、ブロックバスター賞最優秀悪役賞にノミネートされた。2001年にはリメイク版『スウィート・ノベンバー』(キアヌ・リーブス、シャーリーズ・セロン共演)でゲイの役を演じ、戦争ドラマ『ブラックホーク・ダウン』(リドリー・スコット監督)では地味な役ながらも頑固なマイク・スティール大尉役を好演。ほかに、第二次大戦を描いたドラマ『ウィンドトーカーズ』(02/ジョン・ウー監督)、ロマンチックコメディ『ラブ・アクシデント』(02・未)、アクションコメディ『タキシード』(02/ジャッキー・チェン共演)などがある。03年には実写版『ピーター・パン』(P・J・ホーガン監督)でフック船長とダーリング氏の二役を演じた。
 友人であるポール・アンダーソン監督と『ショッピング』(93)、『イベント・ホライゾン』(97)、『ソルジャー』(98)、カメオ出演した『バイオハザード』(02)など多くの映画を作ってきた。ほかに、『ドラゴンハート』(96)、『アルマゲドン』(98)、『ことの終わり』(99)、そしてインディペンデント映画『ディボーシング・ジャック』(98)、『クレイジー・ワールド』(01・未)、『HOTEL ホテル』(01)、『美しい人』『The Chumscrubber』『Tennis, Anyone?』(いずれも05)、『セックス・アンド・マネー』(06・未)などに出演している。
 TVでは、ピーボディ賞を受賞した米ショウタイム放送シリーズ「ブラザーフッド」(06?08)の3シーズンに出演し、アイルランド系アメリカ人ギャング、マイケル・カフィー役を演じ、サテライト賞にノミネートされた。ほかに、何度も同じ役で登場した「ザ・ホワイトハウス」(99?06)、ゲスト出演した「アントラージュ★オレたちのハリウッド」(04?)、英チャンネル4のTV映画「Scars」(06)などがある。キャリア初期には、英国のヒットシリーズ「キャピタル・シティ」(89?90)に2シーズン出演し、また物議を醸した英BBC放送のミニシリーズ「Civvies」(92)にも出演。現在は英BBC放送のミニシリーズ「Case Histories」を撮影中である。ケイト・アトキンソンのベストセラー犯罪小説に基づくこの作品で、主人公の探偵ジャクソン・ブロディ役を演じる。
 英国リバプール生まれ。ブリストル大学在学中に20本以上の舞台を演出し、出演も兼ねた。また権威あるロンドン大学大学院セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマの卒業生でもある。舞台では、ロイヤル・ナショナル・シアターで上演されたピューリッツァ賞受賞作「エンジェルス・イン・アメリカ?第1部と第2部」でルイス役を演じた。また、エジンバラ演劇祭に5回出演し、ロンドンではロイヤルコート、アルメイダ、キングズヘッドなどの舞台に立っている。近年、ウエストエンドにおけるハロルド・ピンター作「料理昇降機」のリバイバル上演に出演し、リー・エバンスと共演した。

 

アラン・リックマン(セブルス・スネイプ先生)ALAN RICKMAN(Professor Severus Snape)

 「ハリー・ポッター」シリーズ全作を通じて、ホグワーツの謎めいた先生セブルス・スネイプ役を演じている。
 1988年の大ヒットアクション『ダイ・ハード』で映画デビューしたとき、すでに母国イギリスでは賞受賞経験をもつ舞台俳優であった。そののちも映画・TVにおける演技で繰り返し栄誉を手にしてきた。
 92年には、ノッティンガムの代官役を演じた『ロビン・フッド』で英アカデミー賞最優秀助演男優賞に、『愛しい人が眠るまで』(アンソニー・ミンゲラ監督)で最優秀主演男優賞にダブルノミネートされ、『ロビン・フッド』で受賞した。同じく92年、『愛しい人が眠るまで』および『ロビン・フッド』の両作品でイブニングスタンダード英国映画賞およびロンドン映画批評家協会賞を受賞し、さらに『クローズ・マイ・アイズ』(スティーブン・ポリアコフ監督)および『ブラッディ・ガン』(未)でもロンドン映画批評家協会賞を受賞している。そののち、アン・リー監督の『いつか晴れた日に』(95)とニール・ジョーダン監督の『マイケル・コリンズ』(96)で再び英アカデミー賞にノミネートされた。
 97年、米HBO放送のTV映画「ラスプーチン」の演技でエミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞?を受賞。04年の米HBO放送のTV映画「奇跡の手/ボルチモアの友情」の演技で再びエミー賞にノミネートされた。
 近作は、スティーブン・ソンドハイムのミュージカルをティム・バートンが映画化した『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07)で、ターピン判事を演じている。バートン監督とは10年の大ヒットファンタジー『アリス・イン・ワンダーランド』で再び組み、芋虫のアブソレムの声を担当した。ほかに、94年度モントリオール映画祭で最優秀男優賞を受賞した『Mesmer』、『裏切りのKiSS』(98・未)、『ドグマ』『ギャラクシー・クエスト』(共に99)、『シャンプー台のむこうに』(00)、『ラブ・アクチュアリー』(03)、『スノーケーキを君に』(06・未)、『パフューム ある人殺しの物語』(06)、『プロフェッサー』(07・未)、08年度シアトル映画祭で最優秀男優賞を受賞した『Bottle Shock』(08)などがある。
 97年、『ウィンター・ゲスト』(エマ・トンプソン主演)で監督デビューを飾った。シャーマン・マクドナルドのオリジナル戯曲に基づき、マクドナルドとともに共同脚本も担当。ベネチア映画祭の公式選定作品となったこの作品は、金獅子賞にノミネートされ、そのほか3部門で賞を獲得し、97年度シカゴ映画祭では最優秀作品賞を受賞した。イギリスで上演されたこの映画の舞台版の演出も担当。さらにウエストエンドで上演された「My Name is Rachel Corrie」の演出も務め、演劇ファン・チョイス賞の最優秀新作舞台劇および最優秀演出賞を受賞し、この芝居はそののちニューヨークでも上演された。最近ロンドンのドンマー・ウェアハウスで上演されたアウグスト・ストリンドベリ原作「Creditors」を演出し、この作品は10年4月にブルックリン音楽学校でも上演された。
 英国王立演劇アカデミー(RADA)で学んだのち、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで2シーズン出演。85年に「危険な関係」のバルモン子爵役を演じ、87年にブロードウェイで同役を再演してトニー賞候補となる。01年および02年に、ウエストエンドでノエル・カワード作「私生活」に出演し、バラエティクラブ賞を受賞し、オリビエ賞およびイブニングスタンダード賞の最優秀男優賞にノミネートされた。この作品はブロードウェイでも上演され、2度目のトニー賞最優秀男優賞にノミネートされた。
 最近、英BBC放送のTV映画「The Song of Lunch」(10)でエマ・トンプソンと再共演を果たした。またイプセン作「ヨーン・ガブリエル・ボルクマン」で舞台に戻り、この作品は、ダブリンのアビー・シアターで幕開けしたのち、11年1月からニューヨークのブルックリン・アカデミーで上演される予定である。

 

ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人)JULIE WALTERS(Mrs. Weasley)

 シリーズ全作を通じて、母性愛に満ちたウィーズリー夫人を好演。
 これまでに2度米アカデミー賞?にノミネートされている。1度目は1984年、映画デビュー作となった『リタと大学教授』(未)でリタ役を演じてノミネートされ、英アカデミー賞およびゴールデングローブ賞を受賞。2度目のノミネートはスティーブン・ダルドリー監督の『リトル・ダンサー』(00)である。この作品で主人公ビリーのバレエ教師を演じ、英アカデミー賞/エンパイア賞/イブニングスタンダード映画賞/ロンドン映画批評家協会賞を受賞し、ゴールデングローブ賞/ヨーロッパ映画賞にノミネートされ、全米映画俳優組合賞?では助演女優賞およびキャストとともに最優秀キャスト演技賞にダブルノミネートされた。また、『Hなえっちな変態SMクラブ』(87・未)および『ステッピング・アウト』(91)でも英アカデミー賞にノミネートされ、後者でバラエティクラブ賞を受賞した。
 近作は、全世界でヒットを記録したミュージカル『マンマ・ミーア!』(08/メリル・ストリープ共演)。ほかに、『プリック・アップ』(87/スティーブン・フリアーズ監督)、『フィル・コリンズinバスター』(88)、『ライク・ア・ウーマン』(92・未)、『Sister My Sister』(94)、『Intimate Relations』(96)、『Girls' Night』(98)、『Titanic Town』(98/ロジャー・ミッシェル監督)、『Before You Go』(02)、『カレンダー・ガールズ』(03)、『Wah-Wah』(05)、「ハリー・ポッター」シリーズで息子役のルパート・グリントと共演した『Driving Lessons』(06)、『ジェイン・オースティン 秘められた恋』(07/ジュリアン・ジャロルド監督)などがある。
 また英国のTV視聴者たちにもよく知られている。10年、TV映画「A Short Stay in Switzerland」と「Mo」の両作品で英アカデミー賞TV部門最優秀主演女優賞にダブルノミネートされ、後者で受賞した。それ以前にも、02年に「Strange Relations」で、03年には王立TV協会賞も受賞した「Murder」で、04年にはブロードキャスティング・プレス・ギルド賞も受賞したミニシリーズ「The Canterbury Tales」で3年連続して英アカデミー賞TV部門賞を受賞。さらに、83年にもミニシリーズ「Boys From the Blackstuff」で、87年にもTVシリーズ「Victoria Wood: As Seen on TV」で、94年にもTV映画「The Wedding Gift」で、99年にもTVシリーズ「Dinnerladies」で、英アカデミー賞TV部門賞にノミネートされた。そのほか、「The Birthday Party」「Talking Heads」(共に87)、「Julie Walters and Friends」(91)、「The Summer House」(93)、「Pat and Margaret」(94)、「Jake's Progress」(95)、「オリバー・ツイスト」(99)、「The Return」(03)、「Ahead of the Class」(05)、「サリー・ロックハートの冒険/マハラジャのルビー」(06)、「Filth: The Mary Whitehouse Story」(08)など多くのTV作品に出演している。
 また完成度の高い舞台女優でもある。01年、アーサー・ミラー作「みんな我が子」の演技でオリビエ賞を受賞。それより以前にサム・シェパード作「フール・フォア・ラブ」の演技でオリビエ賞にノミネートされた。「リタと大学教授」でロンドンの舞台にデビューし、のちに同名映画でも同じ役を演じた。ほかの舞台作品に、「ジャンパーズ」「Having a Ball」「フランキー&ジョニー」「When I was a Girl I Used to Scream and Shout」、テネシー・ウィリアムズ作「バラの刺青」、ミュージカル「Acorn Antiques」などがある。
 演技キャリアに加えて06年に初めての小説「Maggie's Tree」を出版した。

 

マーク・ウィリアムズ(アーサー・ウィーズリー)MARK WILLIAMS(Arthur Weasley)

 シリーズ全作を通じて、ウィーズリー家の家長アーサー・ウィ?ズリー役を演じている。
 ほかの映画作品に、『オックスフォード・ラブ』(82・未/マイケル・ホフマン監督)、英国映画協会の『Out of Order』(87)、『ハイシーズン』(87/クレア・ペプロー監督)、『Prince of Jutland』(94/ガブリエル・アクセル監督)、『Fever』(94/カリーヌ・アドラー監督)、『101』(96/スティーブン・ヘレク監督)、『ボロワーズ/床下の小さな住人たち』(97・未/ピーター・ヒューイット監督)、『Anita and Me』(02/メーティン・フセイン監督)、『Tristram Shandy: A Cock and Bull Story』(05/マイケル・ウィンターボトム監督)、『スターダスト』(07/マシュー・ボーン監督)などがある。
 イギリスでは、レギュラー出演した英BBC放送のTVシリーズ「The Fast Show」(94?01)でよく知られている。クリスマス特番も含め、4シーズンにわたって出演。ほかに、「シャクルトン 南極海からの脱出」(02)、TVシリーズ「Grass」(03)および「Carrie & Barry」(04?)、「Viva Blackpool」(06)、「A Room with a View」(07)、ミニシリーズに脚色されたジェイン・オースティンの「分別と多感」(08)、TV映画「Blood in the Water」(09)、「Marple: Why Didn't They Ask Evans?」(09)などがある。また多くのTVシリーズにゲスト出演し、クイズ番組「Jumpers for Goalposts」(01)ではチーム司会を担当した。
 02年、米ディスカバリーチャンネルで「Industrial Revelations with Mark Williams」と題した10回シリーズを放送した。続いて04年の「On the Rails with Mark Williams」、05年の「More Industrial Revelations with Mark Williams」を放送。ドキュメンタリーの近作は、英スカイワン放送の4回シリーズ「Mark Williams' Big Bangs」。また96年には英チャンネル4のシットコム・フェスティバルで2本の芝居「Bleeding Hearts」および「In Exile」を演出した。
 オックスフォード大学を卒業後、舞台で幅広く活躍してきた。ミクロン・シアター・カンパニーとともにナローボートで3年間ツアーをして過ごす。舞台作品に、ロイヤル・コート・シアターの若手脚本家フェスティバルにおいて主役を演じた「William」、ナショナル・シアター上演の「Fanshen」、チーク・バイ・ジャウル・シアター・カンパニーの「Doctor of Honour」、グリニッチ・シアター上演の「The City Wives Confederacy」、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー上演の「Moscow Gold」「Singer」「A Dream of People」「お気に召すまま」、ウエストエンド上演の「Art」、ロイヤル・コート・シアター上演の「Toast」などがある。88年には「The Fast Show Live on Stage」が公演チケット完売のうちに上演され、02年には「The Fast Show Live on Tour」公演でイギリス全土をツアーし大成功を収めた。

トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)TOM FELTON(Draco Malfoy)

 シリーズ全作を通じて、ハリーの宿敵でスリザリンのリーダー、ドラコ・マルフォイ役を演じている。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)の演技でMTV映画賞最優秀悪役賞を受賞した。
 待機作は、コーチのサンタナ・スパークスの物語に基づくインディペンデント系のスポーツドラマ『From the Rough』(タラジ・P・ヘンソン共演)、2011年に公開予定の2作品スーパーナチュラルスリラー『The Apparition』(アシュリー・グリーン、セバスチャン・スタン共演)およびSFアクション『Rise of the Apes』(ジェイムズ・フランコ、フリーダ・ピント共演)など。また10年のコメディ『Get Him to the Greek』(ラッセル・ブランド主演)ではカメオ出演している。
 9歳のときに幻想的な物語『ボロワーズ/床下の小さな住人たち』(97・未/ピーター・ヒューイット監督)でピーグリーン・クロック役を演じて演技デビューを飾る。この役がアンディ・テナント監督の目にとまり、99年の大作『アンナと王様』でジョディ・フォスター演じるアンナの息子ルイス・レオノーウェンズ役に抜擢された。 その2年後、シリーズ第1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)で誰もが欲しがるドラコ・マルフォイ役を獲得。シリーズ最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)で同役を卒業する。演技以外では音楽に情熱を傾け、ギターを演奏し、自身で曲を書き、演奏する。

 

ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)BONNIE WRIGHT(Ginny Weasley)

 シリーズ全作を通じて、ウィーズリー家の末娘ジニー役を演じている。ロン・ウィーズリーの幼い妹から、ハリー・ポッターが思いを寄せる才能と勇気に溢れる若い魔女へと成長を遂げた。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月15日公開予定)で同役を卒業する。
 待機作は、インディペンデント映画『Geography of the Hapless Heart』。このほか、英米で放送された米ホールマーク放送のアドベンチャードラマ「ザ・サバイバル 漂流者」(02)、若き日のアガサ・クリスティーに扮した英BBC放送のTV映画「アガサ・クリスティー/謎の失踪 失われた記憶」(04)などさまざまな作品に出演。米ディズニー・チャンネルのアニメシリーズ「The Replacements」(06?)では声優にチャレンジした。演技以外では、音楽に親しみ、ギターとサキソフォンを演奏する。

 

ジェイムズ・フェルプスandオリバー・フェルプス(フレッドandジョージ・ウィーズリー)JAMES PHELPS and OLIVER PHELPS(Fred and George Weasley)

 実生活でも双子のふたりがいたずら好きな魔法使いの双子フレッド&ジョージ・ウィーズリーを演じる。
 15歳のときに大ヒット作『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)に初めて登場し、ウィーズリー家でいちばんコメディ性と企業精神に溢れた双子のフレッド&ジョージを演じた。それ以来、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)でも同役を好演。シリーズ最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(11年7月公開予定)で同役を卒業する。ほかに、英ITV放送シリーズ「Kingdom」(07?/スティーブン・フライ共演)の1エピソードにもふたりで出演した。

 

イバンナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド)EVANNA LYNCH(Luna Lovegood)

 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)でルーナ・ラブグッド役を演じて映画デビューを飾った。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)でも同役を再演。
 アイルランド出身。かねてより「ハリー・ポッター」シリーズの大ファンで、2006年初頭におこなわれたルーナ役の公開オーディションに応募。ルーナ役の型破りなキャラクターにマッチした個性で1万5000人以上の期待に胸膨らませた候補者を押しのけ、見事に合格した。

スタッフ・プロフィール

デイビッド・イェーツ(監督)DAVID YATES (Director)

 大ヒット作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)でメガホンを執り、「エンパイア」誌が選ぶ最優秀監督賞を受賞。さらに、本作『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』および『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(11年7月15日公開予定)の監督も務める。
 TV番組の監督としても多くの賞を受賞している。英BBC放送の史劇ミニシリーズ「The Way We Live Now」(01/マシュー・マクファーデン、ミランダ・オットー出演)で英アカデミー賞TV賞を初受賞。2003年、ドラマシリーズ「ステート・オブ・プレイ 陰謀の構図」を監督し、英アカデミー賞TV賞にノミネートされ、さらに英監督協会賞特別賞、イギリス放送報道協会賞、王立TV協会賞、カナダのバンフTV祭ロッキー賞に輝いた。
 翌年、気骨のある2部構成のドラマ「セックス・トラフィック」(04)の監督を務め、2度目となる英アカデミー賞TV賞を受賞し、再び英監督協会賞にノミネートされた。人身売買について果敢に取り組んだ同番組は、英アカデミー賞8部門および王立TV協会賞4部門(共に最優秀作品賞を含む)を受賞し、海外でも仏ランス国際TV映画祭ミニシリーズ部門審査員賞、モンテカルロTV祭ゴールド・ニンフ賞など、数多くの賞を受賞。
 05年の米HBO放送のTV映画「ある日、ダウニング街で」でエミー賞ミニシリーズ/TV映画/特別ドラマ部門監督賞にノミネートされた。同番組は、ビル・ナイ、ケリー・マクドナルド主演のラブストーリー。そのほかの監督作に、ミニシリーズ「The Sins」(00/ピート・ポスルスウェイト、ジェラルディン・ジェイムズ出演)、TV映画「The Young Visiters」(03/ジム・ブロードベント、ヒュー・ローリー出演)などがある。
 マージーサイド州セント・ヘレンズで育ち、エセックス大学とワシントンDCのジョージタウン大学で政治学を学んだ。初監督作品は、脚本も兼務した短編映画『When I Was a Girl』(88)。この作品は、アイルランドのコーク国際映画祭で最優秀ヨーロッパ短編映画賞、サンフランシスコ国際映画祭ゴールデンゲート賞を獲得した。また、この作品により英国ビーコンズフィールドの国立映画TV学院に入学が認められている。
 卒業作品『Good Looks』(92)は、シカゴ国際映画祭シルバー・ヒューゴ賞に輝いた。98年、『The Tichborne Claimant』(スティーブン・フライ、ジョン・ギールグッド出演)で長編映画監督デビューを飾った。02年の短編『Rank』で英アカデミー賞にノミネートされた。

 

デイビッド・ヘイマン(製作)DAVID HEYMAN(Producer)

 J.K.ローリング原作の大ベストセラー「パリ?・ポッター」シリーズの全作で製作を担当。本作および『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(11年7月15日公開予定)で、大成功を収めた本シリーズに幕を下ろす。
 現在、多くの映画プロジェクトの製作に取りかかっており、そのなかには、アルフォンソ・キュアロン監督の『Gravity』(ロバート・ダウニー・Jr.主演)、マーク・ハッドンの著書に基づいた「The Curious Incident of the Dog in the Night-Time」(スティーブン・クローブス監督兼脚本)などがある。
 「ハリー・ポッター」作品のほか、製作を担当したおもな近作にフランシス・ローレンス監督のヒットSFサスペンススリラー『アイ・アム・レジェンド』(01/ウィル・スミス主演)、マーク・ハーマン監督の高く評価されたドラマ『縞模様のパジャマの少年』(08/ベラ・ファーミガ、デイビッド・シューリス出演)、コメディ『イエスマン“YES”は人生のパスワード』(08/ジム・キャリー主演)、インディペンデント系ドラマ『Is Anybody There?』(08/ジョン・クローリー監督、マイケル・ケイン主演)などがある。
 イギリスとアメリカで教育を受けたのち、ミロス・フォアマン監督の『ラグタイム』(81)およびデイビッド・リーン監督の『インドへの道』(84)で製作助手としてキャリアをスタートさせた。1986年、ロサンゼルスへ移りワーナー・ブラザースのクリエイティブ・エグゼクティブとなり、『愛は霧のかなたに』(88)、『グッド・フェローズ』(90)を担当。80年代後半には、ユナイテッド・アーチストの部長職を務めた。
 その後、独立したプロデューサーとして『ジュース』(92/アーネスト・ディケンソン監督、トゥーパック・シャクール、オマール・エップス出演)、低予算ながら傑作の『デイトリッパー』(96・未/グレッグ・モットーラ監督、リーブ・シュレイバー、パーカー・ポージー、ホープ・デイビス、スタンリー・トゥッチ、キャンベル・スコット出演)など数多くの作品を担当し、キャリアを積み重ねていった。
 アメリカで長年働いたのち、96年にイギリスへ帰国し、自身が欧米で築き上げた関係を足場としてヘイデイ・フィルムズを設立し、国際的な映画・TV作品を製作。
 03年、イギリス人プロデューサーとして初のショーウエスト年間プロデューサー賞を獲得した。

 

デイビッド・バロン(製作)DAVID BARRON(Producer)

 これまでに、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)の製作を担当。また、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)では製作総指揮を務めている。
 25年以上エンターテイメント業界で活躍している。その間、キャリアを踏み出したコマーシャルの分野から、TV・映画製作へ転向した。プロデューサーのほかに、ロケーション・マネージャー、助監督、プロダクション・マネージャー、製作監修などさまざまなポストを経験しており、『フランス軍中尉の女』(81)、『キリング・フィールド』(84)、『レボリューション・めぐり逢い』『レジェンド 光と闇の伝説』(共に85)、『プリンセス・ブライド・ストーリー』(87)、『The Lonely Passion of Judith Hearne』(87・未)、『ミディアン』(90)、『ハムレット』(90/フランコ・ゼフィレッリ監督)、『ヘルバウンド? 地獄のヒーロー5』(93)などに携わった。
 1991年、ジョージ・ルーカスの壮大なTVプロジェクト「インディー・ジョーンズ 若き日の大冒険」で製作総指揮を担当。92年には『クリスマスキャロル』でライン・プロデューサーを務めた。
 93年、ケネス・ブラナー監督の製作チームに加わり、『フランケンシュタイン』で製作補とユニット・プロダクション・マネージャーを務める。その後もブラナー監督の『世にも憂鬱なハムレットたち』(95)、『ハムレット』(96)、『恋の骨折り損』(99)で製作を担当。また、ブラナーがローレンス・フィッシュバーンと共演した『オセロ』(95オリバー・パーカー監督)でも製作に携わっている。
 99年春、イギリス人監督ポール・ウェイランドとコンテイジャス・フィルムズを共同設立。近年、2番目の会社ランナウェイ・フリッジ・フィルムズを立ち上げた。

 

◆スティーブ・クローブス(脚本)STEVE KLOVES(Screenwriter)

 J.K.ローリング原作の大ベストセラー小説を基にした大ヒット映画「ハリー・ポッター」シリーズ全7作品中6作品の脚本を手がけている。『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)と『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)で、仲間とともに英アカデミー賞児童映画賞の候補にあがった。引き続き、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)の脚本を担当。
 2000年のカーティス・ハンソン監督のドラマ『ワンダー・ボーイズ』(マイケル・ダグラス、トビー・マクガイヤ、フランシス・マクドーマンド出演)で、米アカデミー賞?最優秀脚色賞にノミネートされた。さらに、この作品では全米映画批評家協会賞を受賞し、英アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米脚本家組合賞にもノミネートされた。
 84年、第二次世界大戦下での成長物語『月を追いかけて』(リチャード・ベンジャミン監督、ショーン・ペン、エリザベス・マクガバン、ニコラス・ケイジ出演)で、映画脚本家としてキャリアをスタートさせた。
 89年、『恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(ジェフ・ブリッジス、ボー・ブリッジス、ミシェル・ファイファー出演)で監督デビューを果たした。脚本も兼ねたこの作品は、ミシェル・ファイファーの最優秀主演女優賞を含め、米アカデミー賞?4部門にノミネートされた。ファイファーは、英アカデミー賞にもノミネートされ、ゴールデングローブ賞を獲得。また、自身は英フィルム・インスティテュート賞を受賞し、全米脚本家組合賞脚本賞最優秀オリジナル脚本賞にノミネートされた。
 また、サイコスリラー『フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛のゆくえ』(93・未/デニス・クエイド、メグ・ライアン、グウィネス・パルトロウ出演)でも監督と脚本を兼務している。

 

◆ライオネル・ウィグラム(製作総指揮)LIONEL WIGRAM(Executive Producer)

 これまでに、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)の製作総指揮を担当。
 2006年、製作会社ウィグラム・プロダクションズを立ち上げ、ワーナー・ブラザースと契約を結ぶ。09年、ガイ・リッチー監督の世界的大ヒット作『シャーロック・ホームズ』(ロバート・ダウニー・Jr.、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス出演)の製作を担当。この作品は、全世界で5億2000万ドルの興行収益をあげた。また、『奇跡のシンフォニー』(07)、および10年秋公開のアニメ・アドベンチャー『ガフールの伝説』(ザック・スナイダー監督)で製作総指揮を務めている。
 オックスフォード大学在学中、オックスフォード映画基金の設立メンバーとなる。夏休みにプロデューサーのエリオット・カストナーのもとで製作補を務め、映画業界へ仲間入りを果たした。卒業後もカリフォルニアのカストナーのもとで働き続けた。初めて製作を担当した作品は、88年の『ハートにびんびん火をつけて』(未)。以後、『恋人たちのキャンパス』(88・未/ウディ・ハレルソン主演)、『夏の雨は欲望の香り』(89・未/ケリー・リンチ主演)などで製作を務めた。この頃、のちに『カリートへの道』(93)となる脚本の構想にも携わっていた。
 90年、アライブ・フィルムズの企画開発責任者として、ウェス・クレイブン、サム・シェパード監督作品を担当。また、『クール・アズ・アイス』(91)で製作、スティーブン・ソダーバーグ監督の『蒼い記憶』(95)で製作総指揮を務めた。93年、アライブ社のオーナー、シェップ・ゴードンとともにシェフのマネジメント会社アライブ・カルナリー・リソーシズを設立。全米の一流シェフのマネジメントに加え、1作目にエメリル・ラガッセが出演したクッキングビデオシリーズ(タイムライフ社販売)を手がける。
 94年、レニー・ハーリンおよびジーナ・デイビスが運営するザ・フォージに入社し、企画開発の指揮をとった。担当作に、米HBO放送のTV映画「ミストラルの娘」(84)、『カットスロート・アイランド』(95)、『ロング・キス・グッドナイト』(96)などがある。
 自身の製作会社を立ち上げる以前、ワーナー・ブラザースで製作部上級副部長を10年間務めた。在籍中、「ハリー・ポッター」シリーズの映画化権取得、およびその後のシリーズ作品の統括をおこなった。さらに、『アベンジャーズ』(98)、『シザーズ・カップ』(99・未)、『シャーロット・グレイ』(01)、『スリー・キングス』(99)、『さらば、ベルリン』(06)などの作品監修に携わっている。

 

◆エドゥアルド・セラ(撮影)EDUARDO SERRA(Director of Photography)

 これまでに、『鳩の翼』(97)と『真珠の耳飾りの少女』(03)の2作で米アカデミー賞?にノミネートされている。さらに、両作品で英アカデミー賞にもノミネートされ、前者で受賞。『真珠の耳飾りの少女』では、ロサンゼルス映画批評家協会をはじめ、数多くの批評家協会から賞を授かり、さらに海外の映画賞も多数受賞している。
 ポルトガル出身。第二の故郷であるフランスでの40作品を含め、大西洋をはさんだ両大陸で幅広く活躍している。パトリス・ルコント監督とのコラボレーション5作品の1本『髪結いの亭主』(90)でセザール賞にノミネートされた。また、クロード・シャブロル監督とは、近作の『Bellamy』(09)を含む7作品でチームを組んでいる。
 このほか、『心の地図』(92)、『日蔭のふたり』(96/マイケル・ウィンターボトム監督)、『奇蹟の輝き』(98/ロビン・ウィリアムズ出演)、『アンブレイカブル』(00/M・ナイト・シャマラン監督)、『ビヨンドtheシー/夢見るように歌えば』(04/ケビン・スペイシー監督・出演)、エドワード・ズウィック監督の『ブラッド・ダイヤモンド』(06)および『ディファイアンス』(08)など数多くの作品で撮影を担当している。

 

◆スチュアート・クレイグ(美術)STUART CRAIG(Production Designer)

 シリーズ全作を担当している。映画界で最も尊敬を集める美術デザイナーであり、これまでに米アカデミー賞?を3度受賞し、『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)および『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)などで同賞に5回ノミネートされている。また、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では英アカデミー賞を受賞。さらに、近作の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)を含め、シリーズ全作で毎回英アカデミー賞にノミネートされている。
 リチャード・アッテンボロー監督の好評を博した伝記『ガンジー』(82)で米アカデミー賞?を初受賞。その後、スティーブン・フリアーズ監督作『危険な関係』(88)およびアンソニー・ミンゲラ監督作『イングリッシュ・ペイシェント』(96)の2作で同賞を獲得 。『イングリッシュ・ペイシェント』では全米美術監督組合賞も受賞している。さらに、デイビッド・リンチ監督作『エレファントマン』(80)、ローランド・ジョフィ監督作『ミッション』(86)、アッテンボロー監督の『チャーリー』(92)で美術を担当し、3作とも米アカデミー賞?にノミネートされた。『エレファントマン』では、英アカデミー賞を初受賞。また、前述の全ての作品に加えヒュー・ハドソン監督作『グレイストーク 類人猿の王者 ターザンの伝説』(83)において、英アカデミー賞にノミネートされた。
 リチャード・アッテンボロー監督とは『遠すぎた橋』(77)でアートディレクター務めて以来、長年タッグを組んでおり、前述の『ガンジー』『チャーリー』に加え、『遠い夜明け』(87)、『永遠(とわ)の愛に生きて』(93)、『ラブ・アンド・ウォー』(96)で美術を手がけている。
 美術を担当したそのほかの作品に、『キャル』(84)、『メンフィス・ベル』(90)、『秘密の花園』(93/アニエスカ・ホランド監督)、『ジキル&ハイド』(96/スティーブン・フリアーズ監督)、『アベンジャーズ』(98)、『ノッティングヒルの恋人』(99/ロジャー・ミッシェル監督)、『バガー・ヴァンスの伝説』(00/ロバート・レッドフォード監督)などがある。キャリア初期のころ、リチャード・ドナー監督の『スーパーマン』(78)でアートディレクターを務めた。

 

◆マーク・デイ(編集)MARK DAY(Editor)

 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)を含め、幅広いジャンルの映画・TV作品でデイビッド・イェーツ監督とタッグを組んでいる。
 受賞歴は豊かだ。イェーツ監督とコラボレートした2003年のミニシリーズ「ステート・オブ・プレイ 陰謀の構図」で英アカデミー賞を受賞し、王立TV協会賞にノミネートされた。04年、イェーツ監督のTV映画「セックス・トラフィック」で、英アカデミー賞および王立TV協会賞の最優秀編集者賞に輝いた。このほか、イェーツ監督のミニシリーズ「The Way We Live Now」(01)で英アカデミー賞および王立TV協会賞に、同じくイェーツ監督のTV映画「The Young Visiters」(03)で王立TV協会賞に、TV映画「ある日、ダウニング街で」(05)でエミー賞にそれぞれノミネートされている。さらに、ミニシリーズ「The Sins」(00)および短編映画『Rank』(02)でもイェーツ監督と組んでいる。
 イェーツ監督のほかにも、多くの監督たちと何度も協働しており、デイビッド・ブレア監督とはTV番組「Split Second」「Donovan Quick」(共に99)、「Anna Karenina」(00)、映画『Mystics』(02)で、ポール・グリーングラス監督とはTV映画「The Fix」(97)、映画『ヴァージン・フライト』(98)で、ジョン・シュレンジャー監督とはTV映画「A Question of Attribution」(92)、「Cold Comfort Farm」(95)、「スウィーニー・トッド」(97)でタッグを組んだ。
 ほかのTV作品には、英アカデミー賞TV部門に自身がノミネートされた「Screen Tow」(85?02)のエピソード「Memento Mori」(92/ジャック・クレイトン監督)、「Suddenly Last Summer」(93/リチャード・エア監督)、「コナン・ドイルの事件簿 ドクター・ベルの推理教室」(00/ポール・シード監督)、「Flesh and Blood」(02/ジュリアン・ファリノ監督)など、数多くの長時間番組がある。

 

◆アレクサンドル・デプラ(音楽)ALEXANDRE DESPLAT(Composer)

 過去3度米アカデミー賞?にノミネートされている。最近のノミネートは、英アカデミー賞にもノミネートされた2009年のアニメ映画『Fantastic Mr. Fox』である。これ以前にも、『クィーン』(06/スティーブン・フリアーズ監督)で米アカデミー賞?および英アカデミー賞、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08/デイビッド・フィンチャー監督)で米アカデミー賞?、ゴールデングローブ賞、英アカデミー賞の候補にあがった。
 また、『真珠の耳飾りの少女』(03)および『シリアナ』(05/スティーブン・ギャガン監督)でゴールデングローブ賞にノミネートされ、『The Painted Veil』(06/ジョン・カラン監督)で同賞を獲得。故郷フランスでは、『真夜中のピアニスト』(05)でセザール賞に輝いた。さらにセザール賞に4度ノミネートされており、最近のノミネート作は 、米アカデミー賞?候補にもなった09年のフランス映画『A Prophet』。
 待機作は、『The Tree of Life』(テレンス・マリック監督、ブラッド・ピット、ショーン・ペン出演)および『The King's Speech』(トム・フーパー監督)。近作に、『ラスト、コーション』(07/アン・リー監督)、クリス・ワイツ監督の『ライラの冒険? 黄金の羅針盤』(07)および『ニュームーン/トワイライト・サーガ』(09)、『The Ghost Writer』(09/ロマン・ポランスキー監督)、『ジュリー&ジュリア』(09/ノーラ・エフロン監督)、『ココ・アヴァン・シャネル』(09)、『わたしの可愛い人?シェリ』(09/スティーブン・フリアーズ監督)などがある。

 

◆ジャニー・ティマイム(衣装)JANY TEMIME(Costume Designer)

 これまでに、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07/全米衣装デザイナー組合賞ノミネート)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(08)で衣装を担当している。
 近作に、『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』(04/ビーバン・キドロン監督、レニー・ゼルウィガー主演)、『トゥモロー・ワールド』(06/クライブ・オーウェン出演)、『敬愛なるベートーヴェン』(06/アニエスカ・ホランド監督、エド・ハリス主演)、『ヒットマンズ・レクイエム』(08・未/マーティン・マクドナー監督、レイフ・ファインズ、コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン出演)など。
 マルレーン・ゴリス監督のオスカー?受賞作『アントニア』で、1995年度ユトレヒト映画祭衣装部門ゴールデンカーフ賞を受賞。また、マーク・エバンス監督の『House of America』(97)で英ウェールズアカデミー賞を受賞。さらに『High Heels and Low Lifes』(01/ミニー・ドライバー主演)で英インディペンデント映画賞にノミネートされた。
 そのほか、40本を超えるイギリス以外の国々の映画・TV作品も担当している。そのなかには、エイト・デ・ジョン監督の『All Men Are Mortal』(95)、フランス・バイス監督の『The Last Call』(95)、ジョルジュ・シュルイツアー監督の『クライムタイム』(96)および『The Commissioner』(98)、98年度米アカデミー賞外国語映画賞受賞作『キャラクター 孤独な人の肖像』(マイケ・ファン・ディム監督)、ダニー・デプレ監督の『The Ball』(99)、マルレーン・ゴリス監督の『愛のエチュード』(00)、ポール・マクギガン監督の『ギャングスター・ナンバー1』(00)、エド・トーマス監督の『Rancid Aluminum』(00)、トッド・コマーニキ監督の『Resistance』(03)、ベルナー・ヘルツォーク監督の『神に選ばれし無敵の男』(06/ティム・ロス主演)などがある。

キャスト・リスト
キャスト(英語)

Harry Potter : DANIEL RADCLIFFE
Ron Weasley : RUPERT GRINT
Hermione Granger : EMMA WATSON
Bellatrix Lestrange : HELENA BONHAM CARTER
Rubeus Hagrid : ROBBIE COLTRANE
Lord Voldemort : RALPH FIENNES
Alastor “Mad-Eye” Moody : BRENDAN GLEESON
Lucius Malfoy : JASON ISAACS
Professor Severus Snape : ALAN RICKMAN
Mrs. Weasley : JULIE WALTERS
Arthur Weasley : MARK WILLIAMS
Draco Malfoy : TOM FELTON
Ginny Weasley : BONNIE WRIGHT
Fred and George Weasley : JAMES PHELPS and OLIVER PHELPS
Luna Lovegood : EVANNA LYNCH

キャスト(日本語・カッコ内は吹替)

ハリー・ポッター : ダニエル・ラドクリフ(小野賢章)
ロン・ウィーズリー : ルパート・グリント(常盤祐貴)
ハーマイオニー・グレンジャー : エマ・ワトソン(須藤祐実)
ベラトリックス・レストレンジ : ヘレナ・ボナム=カーター(高乃 麗)
ルビウス・ハグリッド : ロビー・コルトレーン(斎藤志郎)
ヴォルデモート卿 : レイフ・ファインズ(江原正士)
アラスター・“マッドアイ”・ムーディ : ブレンダン・グリーソン(小林 修)
ルシウス・マルフォイ : ジェイソン・アイザックス(諸角憲一)
セブルス・スネイプ先生 : アラン・リックマン(土師孝也)
ウィーズリー夫人 : ジュリー・ウォルターズ(一龍斎貞友)
アーサー・ウィーズリー : マーク・ウィリアムズ(梅津秀行)
ドラコ・マルフォイ : トム・フェルトン(三枝享祐)
ジニー・ウィーズリー : ボニー・ライト(高野朱華)
フレッド and ジョージ・ウィーズリー : ジェイムズ・フェルプス and オリバー・フェルプス(尾崎光洋)
ルーナ・ラブグッド : イバンナ・リンチ(三村ゆうな)??

STAFF(英語)

Director : DAVID YATES
Producer : DAVID HEYMAN
Producer : DAVID BARRON
Screenwriter : STEVE KLOVES
Executive Producer : LIONEL WIGRAM
Director of Photography : EDUARDO SERRA
Production Designer : STUART CRAIG
Editor : MARK DAY
Composer : ALEXANDRE DESPLAT
Costume Designer : JANY TEMIME

スタッフ(日本語)

監督 : デイビッド・イェーツ??
製作 : デイビッド・ヘイマン
製作 : デイビッド・バロン
脚本 : スティーブ・クローブス
製作総指揮 : ライオネル・ウィグラム
撮影 : エドゥアルド・セラ 
美術 : スチュアート・クレイグ ?
編集 : マーク・デイ??
音楽 : アレクサンドル・デプラ
衣装 : ジャニー・ティマイム??

2010年 アメリカ映画/2010年 日本公開作品
原題:HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS PART1
上映時間:146分/全8巻/4,005m/シネマスコープ・サイズ/ドルビーSRD+DTS+SDDS
翻訳:岸田恵子(吹替・字幕)/翻訳監修:松岡佑子/吹替版演出:木村絵理子
配給:ワーナー・ブラザース映画

 

 

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